AACA賞2020 奨励賞|木頭の家
AACA賞2020 奨励賞
木頭の家所在地:徳島県那賀郡那珂町
トピックス OPINIONS アートと文化と環境と |
デジタルギャラリー 作品一覧 |
AACA賞 本年の受賞作品 応募要項 |
aacaについて aacaの活動 会長あいさつ 憲章・理念・沿革 活動・組織 会員名簿 入会案内 法人情報 イベントカレンダー コンプライアンス お問い合わせ アクセス |
会員ページ aacaカレンダー 総会 HP掲載依頼 各種書式DL |
所在地:徳島県那賀郡那珂町
大屋根はかつて茅葺屋根の勾配をもつ寄棟とし、集落の中で象徴的だった家屋の風格を再現している。林業を営む建主の要望で林業の伝統工具や所作を展示するギャラリーを計画に取り組む為、大屋根で生まれる小屋裏の空間を無柱の大空間として計画した。地元産の杉材の登り梁を贅沢に使用し、寄棟の4面の版状を持ち合いに構成して束立てのない空間を実理している。連なる杉材の登り梁の美しさがこの建築の最大の魅力となっている。
屋根面には、4週を巡るスリット状のスカイライトを設置しギャラリーの足元からライトアップの様に登り梁を照らし上げている。創建時の骨組みを生かした保存、再生ゾーンと新しい居住スペースの間に吹き抜けの土間空間を計画して小屋組の美しさを見渡し、通り抜けの集落の風景と一体となって、昔の田舎家の土間空間の懐かしさを感じさせる。保存再生ゾーンには、囲炉裏や仏間、玄関、接続する和室の構成等当初の面影を再現し、その周辺に新たな縁側を巡らせている。古民家の懐古部分を生かし、その周囲を新しい感覚で構成する。「入り子」構造の様な計画がこの建築の新しさであろう。
白色鋼板の寄棟屋根は周辺の環境からは少し浮きあがって見えるが、時間と共にこの里山の地になじんで土地の象徴となっていく事を期待する。