菊川工業探訪の見学者一言感想
■坂上直哉
 工場内を案内していただいているとき何故か戦国時代の古武道の話を思い出していました。日本文化は型を通じて心に伝わると言われています。
 型の中に心の使い方、身体の使い方が全て入っている真の古武道において型は「癒着を剥がすための基本動作」——— 日常のパターン化した筋肉なり身体感覚のブロックを一度バラバラにしてから、その動きを有機的な関連に組み換える。
工場工程の静逸な動きと宇津野社長の案内から一度工場の機能を解体し見事に組み換えた型を見させていただいた見学でした。
 金属加工において、恐ろしいほど戦後に蓄えた技術が蒸発している現状を具に見てきた今、図面から製作までのシステムを維持しているからこその心強さ…感じ入りました。

■石井博美
 建築の最高のディティールを作る職人技のあっけらかんとした秘密を覗かせていただいたようでした。工作機械の整備や配置に感心するのは当然の事として、モノはヒトがつくるという原点を見つめたシステム作りが清々しいと感じました。清々しいばかりでなく、その問題をクリアして行く為のアイデアや企画がモノつくりの精神の合理的性を反映しているようで・・・ウーン納得させられました。

■露口典子
 ステンレスの加工は難しいと一般的に言われている。それが、昨今銀座に次々に出現する外国ブランド店のファサードが表情豊かなステンレスで彩られるようになってきた。覆いがはずれてウネウネとうねるデビアスが姿を現した時には正直ひっくり返りそうになった。すべてに菊川工業の技術が使われていると聞いた時は悔しくなった。どうして外国企業ばかりなのだろう?何も斬新な建物が欲しいのではない。日本の企業や職人の技術を認めて、その活躍できる場を今の日本がつくれないのはなぜだろうか?菊川工業の全社をあげての取り組みに、日本の優秀な技術を育てる確かな土壌を感じて頼もしくなった。

■鮫島貴子
 地球は、異常な温暖化現象など人間が引き起こしたであろう様々な障害に、悲鳴をあげている。一個人ではせいぜいやることがしれているが、企業単位で何かをはじめれば、少しは歯止めになるのかもしれない。
 島国日本。自然エネルギーをいかに効率良く利用していくか、、。
 菊川工業さんの社屋の傍らに悠然と立つ風力発電機達にエールをおくりたい!

■田上秀司
 企業は効率を求める。もちろんのことであり、菊川工業もその例に漏れない。しかしながら、その求め方が暖かい。いまはやりのリストラとは大違い。その好例が多能工の育成。現状の人材の能力を何倍にも伸ばし、一人が一つのものを作り出せるように指導する。”ものづくり”の楽しさを実感させつつ、仕掛け品を減らし作業面積も縮小して効率化を図る。工場で出会った人たちの表情が、この会社の魅力を十分に伝えてくれていた。




菊川工業の皆様、ご協力どうもありがとうございました。